市政の動き−議会報告活動報告

建設経済常任委員会視察研修報告

長野県阿智村、飯島町、小布施町を訪問しました

   建設経済常任委員会 副委員長 岩田秀樹
 日程  2010年8月24日(火)〜26日(木)
 視察先 長野県阿智村 「産業振興公社設立の経緯及び業務概要等について」
     長野県飯島町 「営農センター設立の目的及び活動概要等について」
     長野県小布施町「観光振興施策及び振興公社の事業概要等について」


◎阿智村
    岡庭一雄村長より村を取り巻く状況と対応についてお話をいただいた。
    農業を基盤産業と位置付け、村の特徴を持った産業に再生していく。
 「農業支援センター」を立ち上げ、小さな農家の農業意欲を応援
宮崎県綾町を視察して「有機活用農業推進条例」ができたのが出発点
1億3千万円で堆肥センターをつくる(自己負担15%)
生産者の「村の施設にしてくれ」との要望で「指定管理」とする
におい問題が発生しないように、「堆肥」をつくる作業工程を明らかにしている
堆肥をいかに有効に使うか「営農支援センター」が担ってきた。堆肥使用は、会員制とし2トン1万円で年間18,000トンとのことです。
「産業振興公社」に拡大して位置付けし。村が政策提言を行い,有機で積極的に取り組めるように。農業の事だけを行う。職員は7名で、2名は村派遣。 運営費は全て村が出し、生産物の販売費は全て返す。となっています。
(年金+100万円稼ぐ農業)いかに付加価値をつけて売れるか
村のアンテナショップ(高速道路の電話ボックスをはずす)
低農薬・低化学肥料で売り出そう
地産地消と観光を結びつける
種子・苗・ハウスに1/2の補助を行っている。
 有害鳥獣対策として、昨年900万円使っている
 遊休地解消対策は、営農集団単位や共同で単位を作り計画作成をしその時点で補助することになっている。
 「今後の課題」
 「年金+50万円〜100万円」の実現に向けて、農業振興事業をさらに拡大・発展させる
  専業農家と担い手の育成
  農業に生きがいを求める新規就業者及び帰農者の支援
  阿智村農業を維持・発展させるため農業者が生きがいを感じられる環境づくり
  「有機の里づくり」の実践活動による、阿智村独自認証農産物の生産と販売
  遊休荒廃農地の防止と農用地を有効活用した付加価値型農業の推進
  農産物の有利販売の拡大

  ◎飯島町
   中央アルプスと南アルプスにはさまれ、明治時代には伊奈県庁が置かれた時代もあった。
 米一辺倒でなく,花など様々な作物を考える環境面の農業を考える。 日本農業賞大賞受賞
 町内、食酢メーカが入っている,全国NO。2地元の産物を酢に加工する。
 唐辛子を使ったビネガー(唐辛子栽培)、農産物直売(道の駅・女性グループ)、都市の人々との交流(アグリネイチャー飯島)、鳥獣被害が多い(国の補助が増えない、企業との協力を考えている)
  1028haの80%が水田  農家1145戸(専業121戸、第1種兼業  )
 農業生産額約28,8億円(米8.9億、花8.6億、きのこ4.8億、果実3.1億、野菜2.2億、他)
  営農センターを核とした専業農家も兼業農家も、それぞれ農業振興できるように(86年9月)設立。3年後に、全地区に地区営農組合が設置された。町が中心となって、全農家参加による農業振興と農家支援を実施している。
  地区営農センターは、旧村単位の広いエリアで200戸〜300戸の営農エリアで組織する地域
 地域内で農地の利用調整が容易であり、担い手の確保ができ、機会施設の共同利用が可能であること。で決められているとのことです。
  営農センターの活動は、
水田を基盤とした「花ときのこと果実・野菜の里」づくりをすすめ、大型機械・施設の共同利用によるコストダウンをはかっている。また、「転作助成金の一括受領」および「相互制度」と営農センターの活動財源確立など様々な取り組みが行われている。
「今後の課題」
「交流と安全・安心」をキーワードに、新たな農業と農村の活性化


 ◎小布施町
    小布施町の観光客延べ人数約111万7千人、観光による経済波及効果105億円といわれています。観光客の平均リピート率は3.91回と長野県内では最も高くなっているとのこと。
  昭和30年代に始まった高度経済成長期には、全国的な地方から大都市への若年層の人口移動の中で、小布施町でも、40年代前半まで人口の減少が続きました。このような人口減少に歯止めをかけようと、公営住宅の建設や積極的な宅地造成・分譲を進めました。
  北斎館などの美術館、地場産業・栗菓子店の活躍、町並修景事業、花のまちづくり、などに取り組んでいます。花のまちづくりは住民協働で実施し、100世帯を超える住民がオープンガーデンに取り組んでいます。
 そして、地場果物を生かし新たな適地適作野菜を栽培したり多彩なイベントの実施などの交流産業の振興,第2町並修景事業計画・志の高い企業との協働、カントリーウオークや農作業体験・里道の活用などの北斎館周辺から農村部へとまちづくりの第2ステージへといたっています。
6次産業センター9,000万円、フローラルガーデン9000万円を進めている。
 「今後の課題」
 将来に向けての多彩なイベントの実施(マラソン・映画祭・音楽祭・緑のかけ橋まつり・安市楽座などの実施)
 野菜・果実の直販、上質な加工品の全国展開。
 農村レストランの拡大など

 

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